エゾウコギとは?

エゾウコギとはどんな植物なのか
 エゾウコギは読んで字のごとく蝦夷に生育するウコギ(五加)という意味の名で、学名はAcanthopanax senticosus HARMS といいます。
 生育地はシベリアのアムール河中流地域と樺太、中国の黒龍江省、吉林省、遼寧省、日本では北海道の北見、帯広など東部に分布します。成長すると4〜5メートルの高さにまでなるウコギ科のウコギ属に分類される落葉潅木です。
 ウコギ科の植物には生薬として使われるものが数多くあり、その代表的なものが朝鮮人参です。よく東北の山の中でみかける山菜のウドやタラノキも属は異なりますがウコギ科の植物で、新芽をおひたしにしたり、ご飯に炊き込んだりするほかに、昔から民間薬として使われてきました。

 エゾウコギの分布図
エゾウコギの分布図
 分 類
分類


エゾウコギ  エゾウコギという名前は日本名で、ロシアではエレウテロコック、中国名は、刺五加(しごか)。刺(とげ)のある五加(ウコギ)という意味です。確かにエゾウコギの幹や枝には刺がたくさんあります。それも斜め下に向かって生えた鋭い刺なので、鳥やヘビなどもこの木には近づかず、「鳥トマラズ」とか「蛇ノボラズ」という異名さえ持つほどです。幹や枝は灰色がかった茶で、枝からのびる長い葉柄には5枚の葉を持ち、夏には小さな花をつけ、9月頃には黒い実をつけます。しかし、種子から増殖するよりも、ほとんどの場合は地下を一定の深さで横に這う地下茎により増えていきます。
 アイヌの人たちは、昔からエゾウコギを神聖な植物として珍重してきました。鋭い刺のある枝を入り口につるして、悪霊をとおざけるおまじないのようにも使っていたそうです。薬効にも気がついており、強精・強壮以外にも神経痛や関節炎、淋病の治療にも使っていたという記録が残っております。
 しかし、明治以降の北海道開拓民にとってこの植物は、単なるやっかいものでした。土地を切り開く時、刺のある茎や地下をはりめぐる根は駆除しにくく、取り除いたと思っても、地下茎が残っていればまた芽を出してくるのですから嫌われたのも分かる気がします。

エゾウコギの特徴的成分とその作用
成  分 主 な 作 用
エレウテロサイドB
      (シリンジン)
エレウテロサイドE
・抗疲労、抗ストレス、性腺刺激、学習再現(向上)
持久力、スタミナ、集中力、抗アレルギー、抗リューマチ
エレウテロサイドB1
イソフラキシジン
・鎮静、不眠症、健忘症、性腺刺激、血圧効果
自律神経調整
セ サ ミ ン
ク ロ ロ ゲ ン 酸
ジカフェオイルキナ酸
・過酸化脂質生成の抑制[老化・成人病などの予防、
(ビタミンE以上)]
・抗アレルギー
・糖尿病態時の糖代謝改善、糖尿病性合併症(末梢
神経障害、網膜症、腎症、白内症など)の予防
エゾウコギの部位別成分比較   (mg/100g)
部位
成分
エレウテロサイドB 41.4 22.6 25.0 2.4
イソフラキジン 5.5 5.4 12.4 2.2
エレウテロサイドB1 20.1 3.2 3.2 0.0
エレウテロサイドE 96.4 53.2 27.2 0.0
クロロゲン酸 274.6 96.7 71.8 62.1
(北海道立衛生研究所)

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